Concert

2013年6月アーカイブ

午後一時から二時間半、ピアノの審査。
学年末で、実技だ、一回限り。 これはどこの音楽学校でも大体全国的に同じシステムで、良い評価をもらうと次学年へと進める。

三年に一度のサイクル終了審査は学外で行われる。 
小さい生徒も年齢に関係なく進級できるし、進度によっては飛び級もある。

今日のグルネーでの審査は来なかった生徒が二人。その他は全員出席。

緊張の面持ちで待つ生徒達を横目に、部屋で開始。一人ずつ呼ばれ、審査する先生方の前で演奏・
結構大変なものだ。

課題曲一曲と、自由曲一曲。 どのレベルの生徒も、二人を除いては全員合格。
うち一人は20点中17点、もう一人は彼のレベルでは最優秀でおめでとう付。 これは嬉しかった。
自分の生徒のなかで彼ら二人が際立って演奏レベルも高かったがその他にも、来年度引っ越すためこれでグルネー最後の試験となった中学生。 真面目に練習した成果のショパンを聞かせてくれた。
〔サイクル2の1)。 初心者の子達も全員合格。嬉しい。

サイクル2の二年目、難易度が増すので自分のクラスの一人は一年間苦戦した結果不合格。でも来年度同じレヴェルを繰り返す事は、彼女にとってよいことだ。前のC先生から受け継いだ生徒、やる気はまああるのだが、とっても自信がなく、また弾き方も硬いので評価が悪かった。

17点をもらったP君は11歳と若いが一生懸命で知能も高い。飲み込みが早いので、今日のシューマンの課題曲も非常に落ち着いて弾いた。素晴らしい。
最優秀のJ君、高校終了で来年はパリ郊外の学校へ。これで最後。とっても充実した素晴らしい演奏でドビュッシーと、セヴラックを聴かせてくれ、審査員の同僚とフィリップ校長も聴き入っていた。
まあまあの点数で評価が分かれたGちゃん、厳しいと私はにらんだが、合格。ただしぎりぎりライン。
来年度厳しくなりそうだ。

小さい子は軒並み上手になり、進歩の度合いが見えたし努力のあとも良く見えた。
サイクルが上になってくると音楽性や、技術ですでにわかれてくるので、その先に進めるかどうか個人差も大きくなる。
驚いたことに課題曲のドビュッシー〔子供の領分より抜粋)を全然飲み込めていなかった生徒二人が、何とか最後まで弾けるようになったことだ。
ソルフェージュの授業をとっていないため遅れをとっていた二人だが、例えぎりぎりのボーダーラインと、不合格の結果でも、彼女らの底力に感心した。

もっと日頃から一年間そういう取り組みを続けていたなら、と思ったものだ。

疲れたが、意義のある一日、記憶に残る一日となった。

祝福

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生徒の一人がセーヌ・マリチム県の地域合同で行われる音楽学校サイクル1最終審査で最優秀プラス審査員のFelicitation付を頂いた。
サイクルは3から4年で一サイクル。今回この評価を頂いた生徒はわずか二年でこれだけ精進した。

素晴らしい。嬉しかった。

私は伴奏でフルートの生徒達の審査課題曲、サイクル1と2を今年は担当した。
初めていきなり合わせた生徒もいる。 かなり大変であった。
試験なので審査員の前で緊張し、テンポが揺れ動いたり数え間違えたり。

色々とあったが結果は上々だったようでフルートのある先生にお礼を言われ、恐縮。

良いことは重なるもので、娘は在籍中のバレエ科の審査でクラスで一人飛び級で来年度スペリユールのクラス〔最終)に来年度進級する。

皆で乾杯、祝福した。   〔写真は今日ヴェランダにて)
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帰り途

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雨が上がったグルネーからの帰り道、19時半の車道。 



キース・ジャレットの「Melodies at night with you」を聴きながら。
この一年。今日でほぼ最終回のレッスンだった。9月からは進学や転勤でもう会わない生徒もいる。

またどこかで会うことがあるだろうか。
同窓会もない、 いなくなる生徒達と再会することはないだろう。 これでレッスンも最後だ。

何かをまたひとつ終えた感慨に包まれ帰途に着く。

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不思議な縁でドミニクと知り合い、また演奏を続けられることに喜びを感じた。
今回の会でまた彼女の素晴らしさが良く出た。声、表現力、技術、様々な要因が重なりそこに人柄が現れるとき、お客様は何かを感じてくださるのではないだろうか。DSC07187.JPG

声楽の共演の難しさは相手をサポートしながらお互いの音楽性をよく認め合って一つの音楽を奏でていくところだろう。

何年か前より知り合い友人としても、お互いの共通の友人もいる彼女とは、演奏していくにあたりよい信頼関係にあります。

共演した音楽家のなかには、他のパートナーと比べたり、ひきあいにだしてなかには悪口、また師事した先生のうわさやピアニストのうわさまで聞くことになりほとほと疲れる場合もある。また、去っていかれたあと自分のこともそのように語られるのであろうかと思うと少々辟易する。

ドミニクには長年の教授経験、演奏経験がそういう次元にならずに直に音楽へ入っていける素晴らしさをいつも感じさせられる。
お互い様々な厳しいことを仕事で経験し、彼女の素晴らしい実力にもかかわらず謙虚で暖かな態度、多くの生徒さんもずっと彼女を慕って師事し続ける秘密はそこにあるのではないだろうか。

今回のレパートリーも再度演奏していくうちにどんどん彼女がこうやってみようと新たな域に挑戦しているのが感じられる。
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私にとって大変貴重な経験である。 感謝。 オペラ歌曲の豊かさ、各役、場面の内容を以前にもまして実感させられつつ自然にそれらを魂で感じていく機会を持つ事ができた。

次回の彼女との共演はパリで11/14です。


つくづくと演奏会ひとつとっても生もので全く一回一回が異なり、エネルギーが凄く要ること、演奏される方はご存知でしょう。お客様と場所と日にちが異なる、楽器も違う、空気も違う。 

もちろん体調もその時どきで変わります。気分も高揚しているかどうか。 
そこまで至るまでに会場への往復交通の便、家族の協力、PRしたかどうか、主催者と打ち合わせできているのか、お客様は来られるかどうか。何かと舞台へ行くまでに神経を使うものであり、共演であれば合わせをする日程、相手の状態など。 

今回はドミニクが前日パリより電車できて我が家に一泊。リハもかねていた。 
良く食事を摂り睡眠も良くできるか、など気を使う。スーパーで「食前酒を買いましょう」と彼女、マルティーニの白を買ったのはよいが、2/3くらい彼女ひとりでオンザロックであけてしまった。すごい。ふらふら 

また声楽は体調が命。アレルギー体質の彼女、色んな面でサポートも必要だ。本人は体力もあり、気にしていないようなのだが、以前一度お客様の休憩中の煙草の煙でアレルギーが出てしまい、その後声がでなくなることがあった。うちは誰も喫煙しないが、においだけでもアレルギーになる人。 

ボリュームいっぱいのパスタグラタンに、前菜を有機野菜のトマトと豆腐。サラダも。娘と夫がパリから戻るのを待ち、食事。マルティニをあれだけ飲んでも平気そう。 

コンサート当日は晴天。あたたかく、花の咲く田園風景を楽しみつつ、グルネーを通過しさらにルーアン方面へ向かう。2時間弱で村へ到着。ここで持参したポットのコーヒーを外で頂き、 地図を頼りにマノワールに到着した。あたりにはカフェもない。 

ここは元郵便局だったところを8年かけて改造したそうだ。大きな建物。女主人によると実はシャンブルドート〔ペンション)にもしたかったらしいが、演奏ホールだけがとりあえず法律でも合法で認められた。 

ペンションを開くには、車椅子のアクセスがある部屋が一部屋少なくとも必要、法律でそう定められているので、二部屋ないし三部屋しか寝室を作れない建物で改造も予算が大幅にかかるので、あきらめたそうだ。 

近年中にそれでもレストランは開きたいと彼女。 
演奏会場は素敵な100名ほど収容できる会場。 シャンデリアが高い天井から見事に見下ろす。 
椅子も快適。玄関やトイレットルームは全くモダンで素敵な趣味。お城のホテルを思わせる。 

ピアノはシュタイングレーバーというドイツ製で1/4. 二台設置してあり、二台ピアノでコンサートも出来ますねと私。 ドミニク「マスタークラスもできるわね!」 ここのオーナーはピアニストなので、ピアノに詳しい。「ワグナーやリストも使ったメーカーのピアノ」だそうである。確かにメーカーのサイトにバイロイト祭の頁もある。 

個人的に、このピアノは私と相性はけしてよくない。軽いかと思うと、大変重くなり弾きにくい面もある。 打鍵を考えてしないと思ったような響きにならない。ブルットナーなどとも異なる。 
コンサートグランドでなかったせいもあるが、パワーがでない。音の響きに物足りないものを感ずる。 

http://www.steingraeber.de/francais/page_daccueil/pianos_a_queue_283.html 

だから30日が中止になった〔ソロ)ことは天の思し召しと思える。ソロで充実した響きを納得行くように出すのは難しいと感じた。 
リハを終え着替えなど支度をお隣にあるオーナー宅のお部屋でする。楽屋がないためだ。 
まるでどなたかのおうちでサロンコンサートをする気分だった。 素敵なインテリアで彼女の良い趣味がそこかしこにうかがえた。 
まだ小さなお嬢さんと二人住まい。おばあちゃまは近くにお住まいで、しゃっきりとした素敵な女性、ここのオーナーである娘さんは母親と瓜二つでびっくりした。 

年齢層高い紳士婦人のお客様方がみえる。皆きちんとしている。ドミニクの友人方が多く見え、少ないと予想していたお客様も予想より少し多く、ほっとする。 

ショパンの二曲に大きな拍手を頂きその後、前半にオペラ歌曲を四曲。そして小休憩をはさみ、またショパンを二曲。大変熱心な拍手を頂き、その後歌曲を最後まで。 
アンコールにプーランクの愛の小路と、ガーシュインのサマータイム、映画音楽のモリコーニの曲より一曲。とても和やかな雰囲気。 
お客様と隣へ移動、アペリティフに地元のシードルを頂く。 
手製のチョコレートケーキ、シューケット〔シュー)、 その他おつまみ。 

お客様のなかに老夫婦がいらして、ご婦人はピアニスト、ご主人はチェリストだったそうだ。ルーアンの自慢話〔コンサートが多くあり、オペラ座がある〕などに相槌を打ち、私の師事したプチジラール先生の一家の話〔息子さんの一人は作曲家)、等。名前をご存知でいらした。  
地元の新聞記者が来ていて、夫としばし会話してのち、私に色々と質問。ジャズの話なども。教えるのと演奏とどちらが好きか・・などの質問に答えお開き。 

オーナーのヴィヴィアンヌと挨拶。「来年もまたお願いしますね、良かったわ」 
ほっ。 

ドミニクの満面の笑顔、久しぶりの旧友達との出会いに感慨深い様子。 

友人達に招かれた彼女と分かれ、夫と帰途についた。 

写真はまた後ほどアップいたします。 
〔この写真はマノワールのフェイスブックの頁より、ピックアップしたものです) 



ドミニク・ルブラン=ギヴラン〔ソプラノ)と前回パリで二回リサイタルを経、今回北ノルマンディーのマノワールにて演奏します。

彼女は大変実力のある声楽家。 以前にも書きましたので省きますが、人生の陰影を本当に歌い上げる人だと思います。

今回またオペラ歌曲を演奏します。 これで一サイクルとし、次回から少し異なるプログラムになります。
これは何年か前にプライヴェートコンサートでの個人録音より。
プッチーニの「ラ・ボエーム」よりミミのアリア「あなたの愛の声に呼ばれて出た家に」


同じくプッチーニの「トゥーランドット」よリューのアリア「お聞き下さい、王子様」
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